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薬剤師 育休取得 転職

今の職場で育休取得が難しいと感じているなら、育休を取る前に、取りやすい職場へ転職するのが正解です。
転職しても育休は原則として取れ、給付金も前職の期間を足して受け取れます。

もし、あなたの今の職場が、
「1人薬剤師の時間帯があって休めない」
「育休から戻った先輩を見たことがない」
という職場なら無理をして育休を取っても、復帰後に時短勤務や子供の急な発熱への対応で行き詰まるおそれがあります。

ただし、転職の時期や職場選びを誤ると、入社1年未満を理由に転職先で育休を断られるケースもあるため注意が必要です。

この記事では、後悔しないために入社前に確かめたい3つのポイント(労使協定・育休からの復帰実績・店舗の人員体制)と、妊娠前に動くべき理由を、公的データにもとづいて解説します。
読み終えるころには、自分が今動くべきかどうかがはっきりわかります。

育休が取りにくい職場の薬剤師は、育休取得前に転職するのが得策

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育休が取りにくい職場にいるなら、育休を取る前に転職したほうが、育休も復帰後の働き方も守りやすくなります。

ここでは、
・転職しても育休と給付金を受け取れる理由
・育休中の転職が不利な理由
・取りにくい職場で起きやすい復帰後の行き詰まり

を解説します。

転職したら育休は取れる?入社1年未満でも原則取れる

転職したら育休は取れるのか?
答えは「原則として取れる」です。
入社1年未満でも、育児・介護休業法にもとづいて育休を申し出られます。

例外は、会社が労使協定で、入社1年未満の人を対象外にしている場合です。
この除外は正社員にも適用されるため、雇用形態にかかわらず協定の有無を確かめる必要があります。



パートや契約社員などの有期雇用では、子供が1歳6か月になるまでに契約が終わり、更新されないことが明らかでないことも条件に加わります。
協定がある会社でも、除外されるのは入社1年未満の間だけです。
1年未満かどうかは原則として育休を申し出た時点で判断されるため、1年を過ぎてから申し出れば育休を取れます。
参考:鳥取労働局「育児・介護休業等に関する労使協定の例」

給付金は前職の期間を足せば受け取れる

転職しても、育児休業給付金は、前職の加入期間を足して受け取れます。
給付額も通常と同じ計算で、育休開始から180日目までは休業前賃金の67%、181日目以降は50%です。
受け取る条件は、育休を始める前の2年間に、賃金の支払い対象となった日が11日以上ある月が12か月以上あることです。
出典:厚生労働省「Q&A~育児休業等給付~」

この12か月は同じ会社である必要はなく、前職で雇用保険に入っていた月も数えられます。

たとえば前職で3年働き、空白なく転職して半年で育休に入る場合も、直前2年間に条件を満たす月が12か月以上あるため対象です。
ただし退職後に失業手当(基本手当)の受給資格決定を受けると、それより前の期間は数えられません。
受給資格決定とは、ハローワークで失業手当を受け取る資格が認められる手続きのことです。

出典:都道府県労働局・ハローワーク「事業主、被保険者の皆さまへ」

育休中の転職は手当が止まるため、育休前が有利

転職するなら、育休を取ったあとより、育休を取る前のほうが有利です。
育休中に退職すると、退職日までの育休期間は給付の対象になるものの、退職後の期間について育児休業給付金は支給されません。
さらに、育休を始める時点で退職が決まっていた場合は、育休期間そのものが給付の対象外になります。

保育園にも影響が出ます。
自治体によっては、育休中の退職を理由に保育園の内定取り消しや退園となる例もあり、事前の確認が欠かせません。
育休明けに転職活動をする場合も、時短勤務を条件にするとフルタイム前提の求人に応募できず、選べる求人が減ります。
子供の預け先を確保しながら面接日程を組む負担もあるため、身軽な育休前のほうが比較検討に時間をかけられます。

取りにくい職場は育休後の復帰で行き詰まりやすい

育休が取りにくい職場は、育休そのものより、復帰後の働き方で行き詰まりやすくなります。
人員に余裕がない店舗では、時短勤務や子供の急な発熱による早退を補う人がいないためです。
薬局には、1日平均の処方箋40枚ごとに薬剤師1人以上を置く基準が、厚生労働省の省令(体制省令)で定められています。

たとえば1日80枚を受ける店舗では、基準を満たす薬剤師は2人です。
この店舗を2人で回していれば、1人が時短で抜ける時間帯は、残る1人に処方箋が集中します。
育休明けに遠方の店舗へ異動を打診されたことや、急な休みに冷たい職場の空気が、薬剤師の転職のきっかけとしてよくあるのです。

薬剤師が育休取得前に転職したほうがいいのは、4つのサインがある職場

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今の職場に4つのサインがあれば、育休を取る前に転職を考える価値があります。

4つとは、
①復帰した前例がない
②1人薬剤師の時間帯がある
③時短や急な発熱に理解がない
④管理薬剤師の代わりがいない

の4点です。

上司が渋っているだけのケースについては、転職前に人事へ相談する方法も紹介します。

①育休を取って復帰した薬剤師がいない

育休を取って復帰した薬剤師が1人もいない職場は、育休取得前に転職を考えるサインです。
就業規則に制度があっても、使った人がいなければ、手続きも復帰後の配置も手探りになるからです。

全国では、在職中に出産した女性の88.3%が育休を取っています。
出典:厚生労働省「令和7年度雇用均等基本調査 結果概要」



この水準と比べて、同じ会社で育休明けの薬剤師を見たことがないなら、取りにくい側の職場だと考えてください。
確かめるには、先輩や人事に「直近3年で育休から戻った薬剤師は何人か?」と人数で聞くのが確実です。
「取った人はいるけれど、みんな復帰前に辞めた」という答えなら、復帰後の働き方に問題がある可能性が高いと判断できます。

②1人薬剤師の時間帯があり、人員がぎりぎり

1人薬剤師の時間帯がある店舗は、育休も復帰後の時短も取りにくい職場の特徴です。
1人薬剤師の時間帯があると、その人が休めば調剤できない時間が生まれるためです。
こうした店舗では、休みの申し出そのものが「店を止める相談」になり、言い出しにくさが強まります。

以下の項目に2つ以上当てはまるなら、人員がぎりぎりの職場と考えてください。

  • 昼休みを交代で取ると、薬剤師が1人になる
  • 有給休暇の希望がほかの人と重なると通らない
  • 欠員が出ると、別の店舗から応援を呼ぶしかない
  • 処方箋枚数に対して、配置基準ぎりぎりの人数で回している

③時短勤務や子供の急な発熱に理解がない

時短勤務や、子供の急な発熱による早退に理解がない職場では、育休を取れても復帰後に続けられません。
時短勤務(短時間勤務制度:子供が3歳になるまで1日原則6時間で働ける制度)は法律で会社に義務づけられていますが、少人数の薬局では使うたびに残る同僚へ業務が集中します。
その不満が、時短の薬剤師への冷たい態度として表に出やすくなります。

同僚が早退のたびにため息をつく、上司が「みんな大変だから」と口にする、といった職場は要注意です。
こうした反応は、個人の性格より人員の余裕のなさから生まれます。
保育園からの呼び出しは日時を選べないため、理解のない職場では呼び出しのたびに肩身の狭い思いをします。

④管理薬剤師の代わりを立てられない

管理薬剤師の代わりを立てられない職場も、育休取得前の転職を考えるサインです。
管理薬剤師が長く休むには後任を立てる必要があり、それができない会社では休むこと自体が難しくなるためです。
管理者を交代した薬局は、変更から30日以内に自治体へ届け出なければなりません。
出典:宮城県「薬局等の変更届」

後任がすぐに見つからない会社では、育休中も連絡を受け続けたり、代わりの薬剤師探しを本人が任されたりする例があります。
実際に、管理薬剤師が育休の代行者を自分で探すよう求められたという相談も寄せられています。
今は管理薬剤師でなくても、昇格を打診されている段階なら、この負担が回ってくる前に動くのもひとつの選択です。

上司が渋るだけなら、転職前に人事へ相談する

4つのサインがなく、上司が育休に渋い顔をするだけなら、転職の前に人事や本社へ相談してください。
入社1年以上の正社員であれば、会社は人手不足や前例がないことを理由に育休の申し出を断れません。
育休を理由にした解雇や降格などの不利益な扱いも、育児・介護休業法で禁止されています。

社内で解決しない場合は、各都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)に無料で相談できます。
人事が動いて人員が補充されれば、転職せずに育休と復帰後の働き方を両方守れるのが利点です。
ただし相談しても人員が増えず、4つのサインが残るなら、育休前の転職を考えるタイミングです。



ひとつでも当てはまるなら、育休を取ったあとに働き続けるのが難しくなるかもしれません。
薬剤師転職エージェントなら、人員に余裕があり、育休を取って復帰した薬剤師がいる職場を比べられます。
妊娠前に動けば、選べる求人も広がります。

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育休取得前の転職は、妊娠前に動くのが正解

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育休取得前の転職は、妊娠前に入社を済ませれば、育休の対象外になるリスクも選考での不利も避けられます。

ここでは、
・入社1年から逆算した転職時期
・給付金の通算を途切れさせない辞め方
・すでに妊娠している場合の考え方

を解説します。

入社1年から逆算し、妊活前に入社を済ませる

育休取得前の転職は、妊活を始める前に入社を済ませるのが理想です。
入社1年を過ぎてから育休を申し出れば、転職先に労使協定があっても対象外にならないためです。
入社直後に妊娠すると、育休を申し出る時期が入社1年の手前になる場合があります。

たとえば4月に入社してすぐ妊娠すると、出産予定は翌年1月ごろ、育休の開始は3月ごろです。
育休は開始の1か月前までに申し出るため、申し出は入社11か月目となり、協定がある会社では断られる可能性があります。
入社から3か月ほどあけて妊活を始めれば、申し出の時点で入社1年を超えやすくなります。

在職中に転職先を決め、失業手当は申請しない

育休を見すえた転職では、在職中に転職先を決め、退職後に失業手当を申請しないことが欠かせません。
失業手当の受給資格決定を受けると、それより前の加入期間が育児休業給付金の計算に使えなくなるからです。
空白期間なく次の職場に入れば、前職の加入期間がそのまま通算されます。

有給休暇の消化期間も在職中にあたるため、退職日の翌日を入社日にすれば加入期間は途切れません。
法律上は退職の2週間前に申し出れば辞められますが、引き継ぎと有給消化を考えると、内定から入社まで1〜2か月あると安全です。
入社日は、先ほど逆算した妊活の時期とあわせて決めましょう。

すでに妊娠しているなら、今の職場で取ってからでも遅くない

すでに妊娠している場合は、転職せず今の職場で産休・育休を取ってから考えても遅くありません。
入社1年以上の今の職場なら、労使協定に関係なく育休を取れるからです。
転職先では入社1年未満で育休を申し出ることになり、協定がある会社では断られる可能性があります。

産休は、勤続年数に関係なく転職先でも取れる休みです。
それでも妊娠中の転職は、採用側が入社直後から代わりの人員を探す必要があるため、選考で慎重に見られやすくなります。
今の職場で育休を取り、復帰後に転職先を探す順番にすれば、給付金と保育園の両方を守れるのが利点です。

育休取得しやすい転職先は、入社前の確認で見分けられる

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育休取得しやすい転職先かどうかは、求人票ではなく、入社前に確かめる5つの項目で見分けられます。
①労使協定
②復帰した薬剤師の有無
③店舗の人員体制
④時短勤務の期間
⑤公表データ

について、確認の仕方と見るべき数字を解説します。

入社1年未満を除外する労使協定がない会社を選ぶ

転職先は、入社1年未満の人を育休の対象外にする労使協定がない会社を選ぶのが確実です。
協定がなければ、入社後に予定より早く妊娠しても、育休を断られる心配がありません。
労使協定は求人票に書かれないため、就業規則や協定の写しで確かめる必要があります。

確認のタイミングは、内定が出たあと、入社を承諾する前がおすすめです。
選考中は切り出しにくくても、内定後なら「入社前に就業規則を確認したい」と伝えるだけで済みます。
協定があった場合も、「入社1年を過ぎれば対象になるか」をあわせて聞いておけば、妊活の時期を逆算できます。

育休から復帰した薬剤師がいる職場を選ぶ

育休から復帰して今も働いている薬剤師がいる職場を選びましょう。
「育休取得実績あり」は1人でも取れば書ける表記なので、復帰した人数と復帰後の働き方まで聞いて、初めて判断材料になります。
大手チェーンの中には、育休後の復帰率を採用サイトで公表している会社もあります。

面接や見学では、数字で答えてもらえる聞き方が有効です。

  • 直近3年で育休を取った薬剤師は何人か?
  • そのうち復帰して今も働いている人は何人か?
  • 復帰後の勤務時間と配属店舗はどうなったか?



復帰後に遠方の店舗へ異動した例が多い会社は、育休は取れても続けにくい職場です。

1人薬剤師の時間帯がなく、応援が来る店舗を選ぶ

配属予定の店舗は、1人薬剤師の時間帯がなく、欠員時に応援が来る体制かどうかで選んでください。
育休の取りやすさは、会社全体の制度より、実際に働く店舗の人員で決まるからです。
同じ大手チェーンでも、処方箋枚数に対して薬剤師が多い店舗と少ない店舗では、休みやすさが大きく違います。

見学の際は、1日平均の処方箋枚数と常勤の薬剤師数を聞き、40枚につき1人という配置基準とどれだけ差があるかを見てください。
たとえば1日60枚で常勤3人なら、基準の2人を1人上回り、1人が休んでも基準を割りません。
子供の急な発熱で休む日に、エリア内の別店舗から応援が来るかどうかも、あわせて確かめておくと安心です。

時短勤務を3歳以降も使える職場を選ぶ

時短勤務は、法律で義務づけられた3歳までで終わらず、小学校入学前まで使える職場を選ぶと安心です。
3歳を過ぎても、保育園の送り迎えや子供の通院はなくならないためです。

2025年10月からは、3歳から小学校入学前の子供を育てる従業員向けに、時短勤務やテレワークなど5つの中から2つ以上の措置を用意することが会社に義務づけられました。



ただし、どの措置を用意するかは会社しだいで、時短勤務を含めない会社もあります。
面接では「時短勤務は子供が何歳まで使えますか?」と年齢で聞き、就業規則の育児短時間勤務の規定でも確かめてください。
法定を上回る期間を定めている会社なら、子供の成長にあわせて働き方を戻す時期を自分で選べます。

公表データとくるみん認定で裏を取る

面接で聞いた話は、会社が公表しているデータと認定で裏を取りましょう。
2025年4月からは、従業員300人を超える会社に、男性の育休取得率の公表が義務づけられています。
男性の取得率が高い会社は、女性の育休も無理なく回せる人員体制を持っている目安になります。

公表データは、厚生労働省のサイト「両立支援のひろば」で社名から検索できる仕組みです。
くるみん認定(子育てを支援する会社として厚生労働大臣が認定する制度)を受けた会社は、そのマークを求人票や採用サイトに表示できます。
ただし大手でも店舗ごとの差は残るため、データは店舗の確認と組み合わせて使ってください。

出典:厚生労働省「両立支援のひろば」



「入社1年未満でも育休の対象になるか?」
「実際に育休を取って戻った薬剤師はいるか?」
これらは、求人票に載らず、面接でも聞きにくい情報です。
薬剤師転職エージェントなら、担当者が応募前に確認してくれるため、育休の取りやすい職場だけに絞って選べます。

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転職後に予定より早く妊娠しても、育休取得はあきらめなくていい

薬剤師 予定より早く妊娠 育休取得

転職後に予定より早く妊娠しても、育休取得の道は残っています。
労使協定がない場合、
協定がある場合、
それでも育休に届かない期間がある場合の3つに分けて、取れる対応を解説します。

労使協定がなければ入社直後でも育休を取れる

転職先に労使協定がなければ、入社直後に妊娠しても育休を取れます。
会社は、協定で除外していない人からの育休の申し出を断れません。
給付金も、前職を合わせた加入期間の条件を満たせば、入社からの期間に関係なく受け取れます。

妊娠がわかったら、心拍が確認できたころを目安に直属の上司へ伝え、育休の申し出は開始予定日の1か月前までに書面などで行います。
薬局はシフト制なので、早めに伝えるほど、代わりの薬剤師を手配する時間を確保できるのが利点です。
伝え方は、この記事の後半で紹介する3つのポイントを参考にしてください。

協定があっても入社1年を過ぎれば申し出られる

協定がある会社でも、入社1年を過ぎた時点で育休を申し出られます。
除外されるのは、申し出の時点で入社1年未満の人に限られるためです。
産休が終わる時点で入社1年に届かない場合は、いったん復帰し、1年を過ぎてから子供が1歳になるまでの期間で育休を取る方法があります。

たとえば入社8か月で出産すると、産休明けは入社10か月目です。
そこから2〜3か月働き、入社1年を過ぎた時点で申し出れば、協定があっても育休に入れます。
協定による除外は会社が「断れる」というだけなので、特例として早めに認めてもらえないか、人事に相談する余地もあります。

産休と配偶者の育休でとりあえずつなぐ

自分の育休に入れない期間は、産休と配偶者の育休を組み合わせてつなげます。
産休は勤続年数に関係なく取れるため、出産前後の約14週間は休めます。
配偶者の育休は配偶者自身の勤務先の条件で決まるので、自分が入社1年未満でも影響しません。

配偶者は、産後パパ育休と通常の育休を組み合わせられます。
自分が産休明けに復帰して入社1年を待つ間、配偶者が育休を取れば、子供を家庭で見られます。
有給休暇は、入社6か月(出勤率8割以上)で10日が付与されるのが法律の最低ラインなので、入社直後は日数が限られる点に注意してください。

(出生時育児休業:子供の出生後8週間以内に最大4週間、2回に分けて取れる休み)

育休取得前の転職は、逃げでも迷惑でもない

薬剤師 育休取得前の転職

育休取得前の転職は、自分と家族の生活を守るための前向きな選択です。
今の職場を離れる罪悪感の正体、
面接で育休を確認するときの考え方、
転職先で妊娠を伝えるときのポイント
を解説します。

今の職場を離れるのは逃げではない

育休を取りにくい職場を離れるのは、逃げではなく、働き続けるための選択です。
無理を重ねて育休明けに退職するより、育休前に環境を変えるほうが、薬剤師としてのキャリアを途切れさせずに済みます。
薬局や医療施設で働く30代の薬剤師のうち、59.5%は女性です。

女性が多い職種である以上、育休を取りやすい職場を選ぶのは、キャリアの基本的な判断です。
人員に余裕のある職場に移れば、育休後も薬剤師として経験を積み続けられます。
今の職場への感謝は、引き継ぎを丁寧に行うことで十分に伝わります。

育休が取りにくさの原因は、本人ではなく店舗の人員体制

育休を言い出しにくいのは、本人の気の弱さではなく、店舗の人員体制に原因があります。
配置基準ぎりぎりで回している店舗では、1人の休みがそのまま同僚の残業になるからです。
欠員を補充して業務を回すのは、本来は人員配置を決める会社の役割です。
会社が採用や応援体制を整えていれば、1人が育休に入っても、同僚の負担は一時的なもので済みます。

罪悪感を覚えるのは、同僚を思いやる気持ちがある証拠といえます。
ただ、その気持ちを理由に育休や転職をためらう必要はありません。
人員に余裕のある職場に移れば、休むたびに申し訳なさを抱える状況そのものがなくなります。

面接で育休について確認するのは当然のこと

面接で育休について確認するのは、長く働くための当然の確認です。
制度の使われ方を聞くことは入社後のミスマッチを防ぐ情報収集で、採用側にとっても早期退職を防げる利点があります。
男女雇用機会均等法の指針では、女性にだけ結婚や出産の予定を尋ねることを、性別による差別にあたる例として挙げています。

一方で、自分から制度について質問するのは自由です。
「入社後に育休や時短を使った方はいますか?」
のように職場の実績を尋ねる形にすれば、自分の予定を明かさずに済みます。
直接聞きにくい場合は、転職エージェントの担当者に確認を任せる方法もあります。

転職先での妊娠報告は「事実・働ける範囲・続ける意思」で伝える

転職先で妊娠を伝えるときは、事実、働ける範囲、続ける意思の3点がそろえば十分です。
謝罪の言葉を重ねるより、職場が段取りを組める情報を渡すほうが、受け止める側の負担を減らせます。
伝える相手は直属の上司が最初で、同僚への共有は上司と相談してから行います。

伝え方の例は次のとおりです。

「現在妊娠〇か月で、出産予定は〇月です。医師からは通常の勤務に問題ないとの診断を受けています。
 ですが、重い荷物の運搬は控えたいと考えています。
 産休までは今のシフトで勤務し、育休明けも長く働きたいと思っています。」



妊娠や育休を理由にした不利益な扱いは法律で禁じられているため、この3点を落ち着いて伝えれば問題ありません。

育休取得前に転職する薬剤師は、3つの確認で失敗しない

育休取得前に転職する薬剤師 失敗

育休取得前の転職で失敗しないためには、入社前に3つのことを確かめ、迷ったら転職時期から相談するのが近道です。
確認する項目と、相談を始めるタイミングをまとめます。

労使協定・取得実績・人員体制を入社前に確かめる

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育休取得前の転職では、労使協定、取得実績、人員体制の3つを入社前に確かめれば、大きな失敗は避けられます。3つとも求人票には載らないため、内定後から入社を承諾するまでの間に確認を済ませてください。
– 労使協定:入社1年未満の人を育休の対象外にしていないか
– 取得実績:育休から復帰して今も働く薬剤師が何人いるか
– 人員体制:1人薬剤師の時間帯がなく、欠員時に応援が来るか

お金の確認先も分けておくと迷いません。育児休業給付金はハローワーク、出産手当金(産休中に健康保険から支給されるお金)は加入している健康保険が窓口です。自分の雇用保険の加入期間がわからない場合は、ハローワークで加入記録を照会できます。

迷ったら転職時期の相談から始める

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転職するかどうか迷っている段階なら、転職時期の相談から始めるのが近道です。
入社日を1〜2か月ずらすだけで、育休を申し出る時点で入社1年に届くかどうかが変わります。
今すぐ転職先を決めなくても、妊活の予定と、育休を取りやすい職場の条件を整理しておけば、動くべきときに迷わずに済みます。

労使協定や復帰の実績を自分で聞きにくい場合は、薬剤師転職エージェントの担当者に確認を任せるのもひとつの方法です。
ただし担当者は求人企業から報酬を受けて動くため、最終的な判断は、内定後に就業規則と労使協定を自分の目で見てから行ってください。
育休も、その後の働き方も自分で選べる職場に移ることが、この転職のゴールです。

育休を見すえた転職は、いつ入社するかで結果が変わります。
妊娠を考え始めた段階で転職エージェントに相談しておけば、入社1年から逆算した転職時期や、育休の取りやすい職場の傾向を知ったうえで動けます。
今すぐ転職するつもりがなくても大丈夫です。

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